錺金具(かざり金具)・彫金・鍛金(たんきん)・板金の道具(工具)について、 時々、質問MAILを頂く事があるので、ちょっと、 使っている道具の紹介をしてみたいと思います・・・
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金床4台あるうちのメインで使っている物です。 11p角で焼き入れがしてあります。 高さが 1mほどの木台 (切り株)に 突き刺してあります。 大きな金具を作る時は、 定番や大きな鉄のブロックを使ったりします。 |
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鏨切断・縁打ち・柄彫り・地柄など 色々な種類があります。 この写真に写っているもので800本ぐらい。 全部で2500本ぐらいあります・・ 市販で使えるものはあまり無いので 全部手作りです・・
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金槌 (玄翁)大きさ・形状・色々な物を使い分けます。 よく使う金槌は作業台の前に挿してあります。 まだ、棚の奥にもあるので、 結構な本数があります・・・ 自分で作れたら、必要な金槌が出来るんだけど・・ 金槌・・自分で作ってみたいものです・・・ |
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木槌平・追起・一文字・等 色々な形状の物を用途によって 使い分けます。 平木槌以外は、市販の物を加工したり 硬めの板を加工して作ります・・・ |
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木台 (均し台・癖付け台)鏨を打ち込むと板が歪むので、 平らに均すのに使います。
手前の木台は、甲丸状や パイプ状に成形する時に 一文字の木槌を使って成形します。 |
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鑢(ヤスリ)大きさ・荒さ・形状・色々使い分けます。 最初から細かい鑢を使うと時間がかかるので、 荒目→中目→油目(精密鑢)の順に 掛けていきます。 昔は目立て職人がいて、切れ味が悪くなったら 鑢目を立て直してもらえたらしいけど・・今は・・・・・ |
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刮げ(きさげ)・スクレーパー・棒ベラ鑢目を消す為に、削いだり 潰す為に使います。 ジミ〜で結構時間の掛かる作業です・・・
グリップが細いと、長時間の作業だと疲れるので 焼き豚用の糸を巻きつけています。 |
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柳刃鋏・抉り刃鋏・直刃鋏喰い切り・ツカミ・やっとこ(矢床)
金切鋏でも、1.2o厚の銅板までは切れます・・ 1.5o厚は・・・ちびっと・・キツイ・・かな・・・ 鋏や包丁の研ぎ直しや、鋸や鑢の目立てなどをしてくれる 職人さんも、めっきり減って、何でも使い捨ての時代・・ 悲しいことです・・・
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台切溶接てんこ盛りの自作の台切です・・・ 鋏が溶接で固定してあるので 安定して楽に切れます(*^_^*) 恩師考案のハンドルが秀逸! おかげで更に切り易く。(^。^) |
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押し切紙の裁断用の物はよく見かけますが、 これは金属板用。もちろん紙も切れま〜す (^o^)/
昔、これで左手親指を切り落としそうになって 爪も貫通させて4針ほど縫いました・・・(ToT)/~~~ 未だに指紋がずれています・・(ToT)・・・ |
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クリッパー蝶番の芯金等を切る時に使います。 これも固定してあるので3oぐらいの 真鍮棒なら楽に切断できます。 同じ長さで大量に切らなければいけない時には ガイドを固定して切ります。 |
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糸鋸・弓
弓は縦挽用と横挽用。 刃は 板厚にあわせて、 4/0〜3番までのものをよく使います。 バロ○ベの刃は 切れが味良くて 折れにくいのでお勧めです。 | |
罫書き針・ぶん回し(コンパス)金属用の、両方とも針のぶん回し。 《コンパス》 よりも、《ぶん回し》 と呼ぶ方が好き・・ でも、通じなくて 「はっ??」 と聞き返されることも・・
罫書針は、たこ焼き返し や目打ち針が グリップが太くて罫書き易いです。 |
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クランププライヤ鏨を作る時や、溶接・蝋付け・折り曲げ などに使います。 誰が発明したんだろう・・・ 発明してくれた人 ありがと〜! ・・・・優れものです。 |
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バッタ(折り曲げ機)板を挟んで、ハンドルを手前に引くと きれいに折り曲げることが出来ます。
油圧でも電動でもないので、折り曲げる位置に 鏨を打ち込んでおかなければ 綺麗に曲げられませんが・・ |
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パイプ用冶具鍛金仲間のAさんが作ってくれた冶具。 円柱状の物に細工をする時や 叩いて丸める時に、と〜っても役に立ちます。 ただで作ってもらっちゃったけど 仕事として作ってもらったら、いくらかかるんだろう・・ 怖くて訊けません・・・Aさん!ありがとうございます!! |
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サポートスタンド(第三の手)蝋付けする時にパーツを固定するのに使います。 滅多に使う機会がありませんが 数年に一度は、「あ〜 持ってて良かった・・」 という時が。。。 ただ、クリップにバーナーの炎を当ててしまうと 一発でバネが死にます・・・(ToT)/~~~ |
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万力 (バイス)50年以上前の物ですが、しっかり現役です。 奥の青いバイスは最近の物ですが、あっという間にガタが・・・
万力・刮げ・やっとこ・ぶん回し・ツカミ・バッタ 喰い切り・金床・・・・等々・・ 道具の名前は、和名の方が なんか しっくりきます・・・ |
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定板35p×40p 金具の歪を見るのに使います。 大き目の金具はこの上で彫ったりしますが、 金床と違って、大きな音がしてしまいます・・ これも鍛金仲間のAさんに頂いてしまいました。 |
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差金(スケール)・ノギス伝統工芸の世界では、まだ尺貫法を使うので、 p差・尺差 を 併用しています。 私が生まれるより前の 1959年には、 尺貫法は原則として廃止されたのですが・・・ なので、上から2番目の 尺対応のノギスは、 結構珍品かも・・・インチ・センチ・用の目盛りも付いてます。
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ピンセット小さく切った銀蝋を置いたり、 細かなパーツを配する時には必須・・ 手前の2本は、《逆作用ピンセット》 といって 握ると開く ちょっと特殊な?ピンセットです・・・ 大抵の工具は握ると締まるので、 うっかり握って、挟んだものを落とします・・・(^_^;) |
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木鏨打ち出して膨らめる時に使います。 樫・花梨・黒檀などの ある程度硬い木で作ります。 手前左の白い2本の鏨は 柔らかいのに潰れないので具合が良いのですが 材質名が思い出せない・・・(ToT)/~~~ |
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ガスバーナー・火口蝋付け・半田付け・焼きなまし・ 鏨の焼き入れの時に使います。 コンプレッサーも酸素も無しの 直結です・・・ |
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当て金鍛金用の道具です。 市販の物もあったりしますが、 あまり思うようなものはないので、 鍛冶屋作業で自分で作らないといけません・・ 鍛冶屋さんも、錺金具士同様 レッドリストに載りそうな状況・・・ |
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トースカン等高線を罫書く時に使います。 罫書いた線が、案外消えなかったりするので 尖端に油性ペンや鉛筆を固定して 線をひきます。 調べてみても、語源未詳ということですが フランス語に「trusquin(罫引)」ってのがあるらしい・・です |
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砂袋鍛金で作ったものに模様を彫るときに この上に置いて固定して彫ります。 ジーンズを袋状にして、 とある砂丘の砂を詰めてあります。 |
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サイズリング・サイズ棒指輪を作る時 ・・・にしか 使えません・・・ |
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ピッチボール(脂台)重い鉄のお椀に、松脂を流し込んであります。 金属板を熱して、松脂を溶かして固定します。 加熱すると、独特な クッサ〜イ 匂いが・・・ 自由に傾けられるので、使い勝手が良いです。 真夏に傾けてほっておくと、知らない間に 松脂が緩んで垂れて、酷い目に会います・・・(ーー;) |
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ボール盤・エキセンプレス錺金具の釘穴は、殆ど鏨で打ち抜くので、 あまりボール盤は使いませんが、 分厚い金具や、アクセサリーを作る時には使います。 エキセンプレスは、丸柱を丸めるのに使います。 嫁は、指を挟んで骨折した事も・・・(ToT)/~~~ |
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両頭グラインダー・ディスクグラインダーミニルーター金具を作る時には使いませんが、 鏨を作ったり バフ掛けをするのに使います。 電動工具は、うっかりすると大怪我につながるので やっぱり完全手作業が好きです・・効率悪いけど・・ |
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尖端工具・フェルトバフ・マレット・ダイヤモンドビット上のルーターに取り付けて使います。 磨く・削る・切る・用途にあわせて フェルト・ステンレスワイヤー・シリコン・ダイヤモンド・石 など、色々なものがあります。 |
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