飛鳥工務店様から承りました 『西町の山車』 の錺金具の製作に
錺金具の製作工程は、大まかに次のようになります。
1 型取り (金具を取り付ける部分の寸法、型、を紙に写し取ります。) 2 金取り (金具の長さ、巾寸法を決めて、毛書き針で銅板に線を引きます。) 3 型付け (外郭デザインの型紙を作り、金取りした板に型を写します。) 4 切断 (切り鏨を使って型に合わせて切断します。) 5 縁打ち (柄を入れる部分の内枠の線を、縁鏨で打っていきます。) 6 下絵 (銅板に図柄を下書きします。) 7 柄入れ (下書きした後、模様、蕊などを彫っていきます。) 8 魚々子、砂目、石目入れ (柄の周りの余白を埋め、柄を立たせます。) 9 穴あけ (鉛の上で釘穴を打ち抜きます。) 10 切断 (不要な部分を切り鏨で切断します。) 11 鑢、刮げ、棒ベラ (断ち面に鑢を当てた後、刮げ、棒ベラで鑢跡を消します。) 12 クセつけ (取り付けた時に密着する様、裏から叩いて少し膨らませます。) 13 着色 (鍍金は外注に出し、バフ掛け、硫化着色は自分でします。) 14 ニス上げ (ニスを塗って、表面の劣化を防ぎます。)
鏨を入れると板に歪みが生じるので、4〜8の工程毎に木台や金床の上で
他の工程が入ったりする場合も多々あります。
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3月21日〜型取り
左の写真は、架木の巻金具を |
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平桁金具の縁打ちをしている所です。 |
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断ち、縁打ちまで進んだ |
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柄入れまで進んだ一階と二階の平桁金具。 | |
一階の高欄、平桁金具。 |
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砂目撒きまで進んだ二階、 |
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4月17日 手木木口の型紙。 実寸で型の下書きをして、大きさ、 |
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角垂木金具。 五瓜に唐花の紋を彫りました。 |
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工程10の切断まで進んだ、 |
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前後の手木木口金具。 |
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縁長押金具(下の長押) 手前が柄彫りまで進んだ状態。 写真が上手く撮れていませんが |
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長押金具。(上の長押) 手前が柄彫りまで進んだ状態。 魚々子とは、魚の卵の様な |
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鑢(やすり) 刮げ(きさげ) 棒ベラ。 鑢の目は、荒目、中目、油目 形は、平、甲丸、丸、三角、など。 |
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5月7日 鑢当て。 切断面に鑢をかけて、 |
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荒削り、中削り、仕上げ削り、 切断面に適した形状の鑢を使い分けて |
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仕上げ鑢が終わると次は刮げ当てです。 刮げ当てとは、鑢目を消す為に 刮げの後、更に棒ベラをかけて これから当分の間 |
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工程 12 のクセ付けまで終了。 |
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着色は硫化カリウムを使います。 着色の手順は次のようになります。 1 希硫酸に漬け込んで酸洗いする。 |
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手木木口、土台木口、 |
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一階架中打ち、平桁、地覆、
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錺 3 | 錺 4 | 錺 5 | 錺 6 | 錺 7 | 錺 8 |
彫金7 |
鍛金 9 |
山車8 | 山車9 |
工房 |