鍛金の先生から、「次は、能面を作ってみましょう!」 と課題が出て、図書館から面の資料を有るだけ借りてきました。 だけど能面はどれも怖い・・・作っても壁に飾るのはちょっと・・・・ その中に狂言面の本が1冊あり 何の知識も無いまま パラパラと見てみると、どの面も愛嬌があって、どことなくユーモラス。 髪や髭を植毛したり、彩色の必要も無い面の中から 《武悪》 という面を選んで、先生に御伺いをたてたところ 苦笑いしつつもOK! 先生の指導の思惑から少々外れていますが、 凹凸も大きく、深い掘り込みもあるのでかなり勉強になりそうです。 |
写真を元に油粘土で実寸大の 面を作りました。 四半世紀ぶり?の粘土いじり・・ 悪戦苦闘しつつも 結構楽しい。 |
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粘土と格闘する事約半日・・・ 正面と側面の写真を頼りに なんとか製作。 資料の写真とは若干?人相が違う けど、能面と違って定型面が無く、 作者によって顔立ちは様々らしいので とりあえずOK・・? |
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下からの写真が無かったので 鼻の穴がどうなっているのか不明・・・ 耳の形状も良くわからない・・・ ともあれ これを元に 製作開始です。
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粘土型を採寸し、1.2oの銅版から 地金を切り出します。 小心者なので ちょっと大きめに地金取り・・・ |
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まずは裏から 撞木槌を使って張り出し。 どうやら地金が足りなくなる事は 無さそうです。 |
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鼻の高さを出すべく絞り開始。 頬骨と口周りも意識しながら ちょっとずつ成形。
鍛金は時間が掛かります・・ |
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ちょっと顔っぽくなってきました。 意外に鼻が高く、彫りが深いので、 納得できる面が作れるか少々不安・・ 口廻りのマイナス面も 結構梃子摺りそうな予感・・ |
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地金の伸びを計算に入れて ? 目と歯の位置を決めます。
ここまでは、当て金と金槌のみで成形。 この時点では随分表情が違います。 |
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目と鼻の掘り込みがきついので 砂袋と鏨を使って少しずつ深くしてい きます。
資料によると 《怒るが如く、泣ける が如く、笑うが如く》 という表情 とありました・・・無理です・・・・ この後、数回均しを繰り返し、 目穴を開け、いよいよ着色です。 |
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硫化着色後、高い部分を摺り剥が すと、思いの他 迫力のある顔になりました。 粘土型ドンズバを目指したものの、 計ってみると誤差オンパレード・・・ 当然表情が微妙に違う面に なってしまいました・・・ (ドンズバ・オンパレード・・・死語多過ぎ・・・) |
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粘土型と並べなければ そこそこ見られる・・・と思おう。
製作し始めた時は、もっと酷い 仕上がりも覚悟していたので、 今の実力では、これが精一杯です。 |
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ともかく 先生のご指導のおかげで 何とか形になりました。
結構な時間 にらめっこしながら作 ったので、情が移って この顔が愛おしく見えます・・
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完成直後 ある展示会に出品する 事になり、そのままぶら下げるの も可哀そうなので、 杉の木?をバーナーで焦がして 民芸調?にし、 急場凌ぎに体裁を整えました。 |
錺 3 | 錺 4 | 錺 5 | 錺 6 | 錺 7 | 錺 8 |
彫金7 |
鍛金 9 |
山車8 | 山車9 |
工房 |